どのクラスも、漢字テストや計算テストで十問のミニ・テストをしませんか。
ある日、のび太くんは漢字のテストで、一問目から九問目まで正解したのですが、
最後の十問目を間違えてしまいました。さて、のび太くんの点数は何点でしょう。
そうですね、一問正解すると十点で九十点ですね。良い点数ですから、先生やおうちの人、
それからしずかちゃんからももめられたかもしれませんね。
またまたある日、のび太くんはお母さんからお使いをたのまれました。そのお店まで行くには、
五つの交差点を渡らなくてはなりません。帰りもありますから、十回交差点を渡ることになります。
いつもお母さんから厳しく注意されていたので、のび太くんは交差点を渡るときに「右・左・右」と
言いながら気をつけて渡りました。買い物がすんでの帰り道でも気をつけていたので、九つの交差点まで
わたることができました。もう家が見えるところまで来ていました。自分の家を見て、のび太くんは早く
家に帰りたくなり、「右・左・右」と言うのを忘れて、駆け足で十個目の交差点を渡ってしまいました。
飛び出したのび太くんは、運悪くオートバイとぶつかって、足に大けがをしてしまいました。
さて、のび太くんの買い物は、百点満点で何点と言えるでしょうか?九つの交差点を安全にわたれたからと言って、
九十点にはなりませんね。のび太くんは、自分が油断したことをとても反省しましたが、足の痛みはなかなかとれませんでした。
皆さんは、四月から今まで、自分の目標に向かって頑張ってきました。でも、ここでのび太くんのように
油断してしまうと、今までの努力が台無し「0点」になってしまいます。これから六年生は卒業式、一年生から
五年生は修了式までは、一年間の仕上げをするときです。今まで「あいうえお」の心をもって、学年の山を登って
来たみなさんが、しっかりと最後の頂上に着くときです。「仕上げが肝心」という言葉があります。「物事は
最後の出来栄えで値打ちが決まる」という意味です。特に、六年生は、これからが小学校生活の総仕上げになります。
短いですが、この期間を大切にしようとする心が中学への準備になります。気を抜かず頑張っていきましょう。